「自分なんて何をやってもうまくいかない」無力感 | 札幌でカウンセリングなら銀のすずプレミアム

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「自分なんて何をやってもうまくいかない」無力感

無力感について説明しています。

 

 

「自分なんて何をやってもうまくいかない」

「努力なんてするだけ無駄、どうせ無理」

・・・といった思いを抱いたことは、ありませんか?

 

これは、【学習性無力感】という現象によることかも

しれません。

 

今回は【学習性無力感】についてお話します。

 

 

学習性無力感は、

ストレスから回避できない環境下に長期間いると、

次第にそこから逃れようとする努力さえしなくな

ることをいいます。

1960年代、セリグマンという心理学者によって

発見・提唱されました。

 

 

 

セリグマンは、ある動物実験をしています。

※ここでは簡単な説明とさせていただきます。

 

犬に対して、(とてもかわいそうですが…)、

無条件に電気刺激を与えます。

 

その際、

A群:電気刺激を自分で停止できる環境

B群:何をしても自分では刺激を回避できない環境

という2パターンの設定をし、しばらくそこで過ご

してもらいます。

 

その後、両者とも“電気刺激を自分で停止できる環境”

に移動し、各々の行動を観察しました。

 

結果、

A群:前回同様、電気刺激から自ら逃れようとする

行動をとる

B群:電気刺激が回避可能な環境下でも、回避行動を

とらないとなりました。

 

B群の犬は、もはやどれだけ電気刺激を受けても

無抵抗になったといいます。

(B群の犬が気の毒すぎます・・・)

 

 

この実験から分かったことは、

「何をしても自分は電気刺激から逃れられない」

ということを何度も学習すると、

「ちょっと考えれば刺激から逃れる方法があるか

も!」

「痛いならやめてって言えば分かってくれるので

は!」

なんて考えを持つことはできず、

ただひたすら“無力感”を抱くということです。

 

これが、学習された無力感つまり【学習性無力感】

です。

この現象は、犬だけでなく他の動物にも、もちろん、

人にも見られるものです。

 

 

例えば、

・監禁され極度の行動制限がある

・抵抗できない家庭内暴力を受け続けている

・職場でパワハラを受けただ黙っているしかない

という状況下にいると、学習性無力感に陥ります。

 

他にも、

・自分には失敗経験しかない

・褒められた経験は一度もない

・何をやってもうまくいくはずがない

という認識の強い方は、

学習性無力感を抱いている可能性が高いです。

 

 

それでは、どうやって学習性無力感から脱していくと

良いのでしょうか・・・

 

先に挙げた犬の例から考えると、

B群の犬を“電気刺激を自分で停止できる環境”に

おき、自分で刺激を回避できる経験をさせること

です。

「ほら、ちゃんとあなたの行動次第で刺激から逃れら

れるよね」

「あなたの努力はきちんと結果に結びついているか

ら、大丈夫だよ」

という経験をし直してあげることで、

新たな学習が形成され、無力感から脱していくことが

できます。

 

 

同じく、人間に関しても、

 

・自分には失敗経験しかない

→見落としていたけどうまくいったこともあったか

も?

・褒められた経験は一度もない

→自分で自分を褒めることから始めてもいいんじゃ

ない?

・何をやってもうまくいくはずがない

→その根拠は何?本当にそうかな?うまくいく可能性

もあるよね?

 

など、学習してきた無力感を新たな視点から見直す

ことで、学習性無力感から脱していくことが叶うの

です。

 

 

 

「私は学習性無力感に陥ってます」と自覚している人

は珍しく、多くの場合が、当たり前のように無力感を

抱いて鬱々と過ごして来られています。

カウンセラーと話をしていく中で、

少しずつご自身でも気づき、脱していく方向へと進む

ことができます。

 

 

あなたは好んで学習性無力感に陥ったわけではありま

せん。きっと、無力感を抱かずにはいられない辛い経

験を、たくさん重ねて来られたのでしょう。

まずは、安心してお話しくださいね。

そして一緒に、

「大丈夫、私の思いはちゃんと伝わる」

「私の行いで良い結果をもたらすことができる」

という経験をしていきましょう。