原因帰属について
原因帰属
今回お話しするのは、“原因帰属(げんいんきぞく)”です。
冒頭から余談ですが、
なぜか私のPCは“原因貴族”という予測変換を出してきます。
“貴族”ではなく、“帰属”です。
少し堅苦しい言葉ですが、
“帰属”とは、“どこに所属させるか“ “何の管轄の範囲とするか”
といった意味合いです。
(説明すればするほど意味が分かりにくくなりますね・・・汗)
ということで、原因帰属とは、
ある物事について “誰のせいにするか” “何のおかげだと捉えるか”
つまり “どこに原因があるとみなすか” を意味するものです。
例えば、
テストで高得点がとれた時、
あなたならその”結果-原因(理由)”をどう捉えますか?
・私がすーごく努力したから
・今回は簡単な問題ばかりだったから
・神様が味方についているから
・今回はまぐれに過ぎない
・先生がわかりやすく教えてくれたおかげ
・一夜漬けで頑張った甲斐があった
・・・など、いくつも挙げることができます。
他の例も見てみましょう。
例えば、
テストでとても低い点数をとった時、
あなたならその”結果-原因(理由)”をどう捉えますか?
・私が全然勉強しなかったから
・今回は難しい問題ばかりだったから
・神様が味方になってくれなかったから
・今回はまぐれに過ぎない
・先生の教え方が下手なせいだ
・一夜漬けしても意味がない身体
他にも様々にあることと思います。
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例からもお分かりいただけたように、
原因帰属には様々なパターンがあります。
この原因帰属のパターンに偏りがあると
心の不調や対人トラブルを起こすことがあります。
“いつも自分のせい” だと捉えていると、
自分に対するネガティブな気持ちが募って、自分を嫌いになってしまいそうです。
自信をなくし、何事にもやってみようと思えず、
心の不調を起こす可能性があります。
実際に、うつ病の患者さんの多くが「私のせいで」とお話しされます。
“いつも人のせい” にしていると、
自分自身の反省ができず、改善につながりません。
なぜか人付き合いがうまくいかない、なぜか揉め事が多い、など
対人トラブルが起こりやすくなる可能性があります。
実際に、よく喧嘩する人の多くが「あいつが悪い」と発言します。
何ごとも、バランスが大事なわけです。
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私たちは誰しも、考え方の癖・物事の捉え方の癖があります。
“癖”という通り、それはほとんど無意識的で、そう簡単には変化しない
自分でもその癖があることに気づきにくいなど、少々厄介なものです。
だからこそ、他者と対話をすることで
自分の考え方の癖・傾向を知ることが大事です。
他者との何気ない会話の中で自分のことに気づこうとすると、
比較・優劣・善悪 といった判断基準を設定してしまうことがあります。
これは、あまり良い方法とは言えません。
考え方の癖や傾向は、評価するものではないからです。
カウンセラーとの対話は、
比較・優劣・善悪 といった判断基準が頭に浮かんでしまうことなく、
“考え方のレパートリーが増える”
“今までになかった視点を取り入れてみる”
という機会になります。
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あなたはいつも「私のせい」と
自分自身に原因帰属していませんか?
あなたはいつも「あの人が悪い」と
他者に原因帰属していませんか?
たまに「私のせい」時には「あの人が悪い」くらいのバランスが大事です。
「私も悪くないし、あの人も悪くない」
「私の反省点もあるけど、この状況なら仕方なかった」など、
全てを何か一つに帰属させないことも大事です。
心の不調がなかなか良くならない、
なぜか人とうまく関われない、という方は
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“原因帰属”について一緒に考えてみませんか。