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共依存(親子関係)のカウンセリング

共依存の問題をカウンセリングします。

今回のテーマは【共依存】です。

共依存には、主に

【親子】【夫婦】の2つのパターンがあります。

 

今回は親子の共依存について

次回は夫婦の共依存について お話しします。

 

まず、共依存とは・・・

を知っていくために一つ質問です。

 

“依存”という言葉から、

あなたはどのようなことをイメージしますか?

アルコール依存、薬物依存、買い物依存、

ゲーム依存、性依存・・・

など様々な〇〇依存がありますね。

 

いずれも、

「〇〇なしには生きていけない」

「ダメだと分かっていても気づいたら〇〇している」

「人生において〇〇だけが唯一の楽しみだ」

といった状態で 基本的な日常生活に支障が出て

います。

このようになると、

お酒好き、よく買い物をする人、という域を越えて

“依存”しているとみなすことになります。

 

 

今回のテーマ【共依存】は、

この〇〇に特定の人物が該当するものです。

そして、言葉の通り“共に”依存関係にあります。

 

Aさん:Bさんがいないと生きていけない

Bさん:Aさんの意見を聞かないと何も決めら

れないのような 親子・夫婦など二者の関係で

両方が互いに依存し合っている状態です。

 

今回は親子共依存を例に、

回復に向けてどのようなカウンセリング過程を

経るのかお話しします。

 

※カウンセリング過程は多種多様です。

各々の背景によって適した方法は異なります。

以下はあくまでも一例としてご理解ください。

 

20代前半の女性Aさんは、

実家を出て一人暮らしをしながら大学生活を

送っています。

 

大学進学時、Aさんの母親Bさんは一人暮らし

に大反対しました。

「偏差値○以上の大学なら一人暮らしを許す」

という母親の条件に従い、

Aさんは必死に勉強して見事合格。

これでめでたく一人の生活を謳歌できると思った

Aさんですが、気づくと毎日、何度も母親に電話

をして相談したり助言を求めたり…。

母親からも頻繁に「大丈夫?」

「困ってるんじゃない?」と連絡が来ます。

特に、就職活動が始まると・・・

娘は応募前に母親に相談

母親がその会社を調べて可否を返答

母親がNGを出せば娘は応募をやめる

というやりとりが繰り返されるようになりました。

 

 

次第に、

Aさんは自分でも何をしたいのかが

分からなくなっていきました。

そして、就職活動が思うように進まず焦りと苛立ち

を覚える日々。

 

その苛立ちは、母親に向けられるようになります。

 

娘:「お母さんの言う通りにしてるのに、

うまくいかないじゃない!」

母:「ごめんなさい。

でも、あなたの同級生は有名企業に就職が

決まったそうよ。

お母さんは、あなたに恥をかかせたくないの。

あなたのためにお母さんも協力するから、

頑張りなさい。」

 

母親は、娘に謝りながら協力体制を一層強化。

娘からの確認と、母親からの指示は続きました。

 

 

上記の例は、まさに親子共依存関係にあります。

 

共依存関係にある二者が物理的な距離を

とることは,共依存から脱するために有効

な場合があります。

しかし、上記の例のように、

物理的距離があっても精神的に近すぎる例が

多々見受けられます。

 

娘は、母親に確認しないと何も決められない。

自分がうまくいかないことを母親のせいにしている。

母親は、「娘のためを思って」と言いながら自分の

価値を押しつけている。

娘を利用して自分の世間体を維持しようとしている。

などの状況に無自覚であることが問題で、

そのために共依存関係は維持されてしまうのです。

 

このような親子共依存の方が

自ら共依存を主訴にカウンセリングに

訪れることはあまりありません。

なぜなら、お互いを苦しめている共依存

という問題自体に無自覚だからです。

 

 

きっかけとしては、

例えば就職活動が思うように進まず精神的な不調が

出ている、周りの人がうまくやりこなしていること

を自分は出来ず違和感を抱いたなど、

親子関係以外の場面でカウンセリングを受けてみよ

うと思う出来事があり来談に至ることがほとんどです。

 

そして、カウンセリングをしていく中で、

カウンセラーは背景には共依存関係が

あることに気づき、

時期をみてクライアントとその問題を共有し、

回復に向けた働きかけへと進めていくことに

なります。

 

共依存の心理カウンセリング 

 

カウンセリングの第一段階は、

自分の親子関係は共依存の状態である

そしてこれは自分の不調の背景であり問題で

あるという自覚を促すことです。

 

問題に目を向けるのは、とても苦痛の伴うものです。

この段階で抵抗が生じて中断になるケースも多く、

カウンセラーは慎重に対応する必要があります。

 

まさに「良薬口に苦し」という段階です。

今後より良い人生になっていくためには

このとても苦しい時期を乗り越えなければ

なりません。

だからこそ、カウンセラーがいます。

一人で乗り越えるのではなく、

カウンセラーという伴走者と共に問題に

向き合うのです。

 

 

そして第二段階は、

精神的な自立に向けた取り組みです。

 

中には「今日どの服を着るか、何を食べるか」

という事も、相談や確認なく自分の意思では

決め難くなっている方もいます。

日々の小さな選択から、

自分の意思で決定する。

自分の思いのままに行動する。

他者ではなく自分で自分に聞いて、

自分で考える。

決定の基準を他者視点ではなく

自分自身に定める。

という“意識の変容と訓練”をしていきます。

 

カウンセラーは、

選択の是非を見るのではなく、

過程で生じる不安や恐怖を軽減する、

どのような場合でも自分の意思で決定できる

ことを支えるという関わりを続けます。

 

第三段階は、精神的な自立の維持に取り組みます。

共依存はなかなか手強いもので、

一方が離れていくと もう一方は思わぬパワーを

発揮して一層過剰な依存関係に連れ戻そうとする

ことがあります。(例えば、交換条件の提示や

自殺をほのめかすこともあります)

 

それを振り切っていくのは、

これまたとてつもない苦痛の伴うものです。

相手から揺さぶりをかけられた時も

カウンセリングで「我」を取り戻し

共依存関係から脱していきます。

 

 

長々と語りましたが、

カウンセラーはあなたの苦悩を否定する

ことなく,長期に渡って支える存在だと

思ってもらえたら幸いです。

 

 

親子の共依存の例の多くが母親と娘という

構造ですが、

父親と息子というパターンもあります。

父と娘・母と息子・両親と子供、

などもあります.

 

 

厳格な父親が、息子のためを思って

“転ばぬ先の杖”をいくつも用意し、

息子はその杖のおかげで、

ほとんど“失敗・挫折”をしたことがない。

つまり息子は、失敗や挫折から立ち上がる

経験をしたことがない。

気づくと息子は父親の助けなしには

生きていけず、自立する力がない。

そんな息子に対して父親は「恥ずかしい」

「情けない」と嘆く。

父親が就職先を見つけてきては息子に勧め、

息子が辞めるたびに父親が頭を下げ、

息子の尻拭いはいつも父親。

 

・・・これも、親子の共依存です。

 

 

子どもの精神的自立だけでなく、

親自身が自立すること、

親子の境界線を明確に

保つことがとても重要です。

 

文字にするのは簡単ですが、

実行するのは難しいものです。

実際にどうすればいいの?

頭では分かってるけど、

行動するのは難しいでしょ?

とお悩みの方は、ぜひ一度 銀のすずpremiumへ

ご相談ください。

 

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