カウンセリングから思う事~怖い夢ばかり見る不安
誰かに殺されそうになる夢、誰かに追いかけ
られる夢を見ると「精神状態が良くないのでは?」
と心配する人が多いものです。
夢はその人の内面の課題を歪曲して表現された
ものですので、それほど気にする必要はありま
せん。
ストレスがたまっているときには、何かに追い
かけられたり、間に合わないという焦りを感じ
ているシチュエーションを見ることがあります。
これは、実際に場面を経験をしたわけではあり
ませんが、その人の人生の課題やある感情を伴
った実体験が夢の中に誇張して現れると解釈さ
れています。
私は、困っている女性を薄暗い教室から連れ出し
て、一緒に逃げ惑う夢を定期的に見ます。
これは、カウンセリングが思うようにくいかずに
困っている心理の現れかと自己解釈しています。
怖い夢にはその他、高いところから落ちる夢、交
通事故に遭うなどがありますが、どれも精神的な病
や予知夢ではありません。
むしろ脳内では睡眠中にいろいろな感情の処理作業
をしているといわれています。
ただし、基本的な安全が脅かされるような強烈な、
PTSD(心的外傷体験)などで、実際の体験から悪
夢による侵入的再体験が繰り返される場合には、
少々危険です。専門家のカウンセリングが必要にな
ることもあります。
PTSDなどの心理カウンセリングでは、実体験を取り
扱う事に負担があるクライエントには、悪夢に焦点を
当てて感情を和らげていくお手伝いをすると、心のケ
アが進む場合があります。